二妙散(にみょうさん)
種類 | 清熱袪湿剤 |
出典 | 丹渓心法 |
組成 | 炒黄柏・炒蒼朮各15g |
方解 | 黄柏-苦寒、寒で清熱、苦で燥湿、下焦に入る 蒼朮-苦温、燥湿 |
用法 | 散剤にして毎回3〜5g服用、あるいは丸剤にして服用、あるいは湯剤にして服用。 |
効能 | 清熱燥湿 |
主治 | 湿熱走注、筋骨痛、あるいは湿熱下注、両足痿軟無力、あるいは足膝紅腫熱痛、あるいは湿熱帯下、あるいは下部湿瘡、小便短黄、舌苔黄膩 |
方意 | 本方は湿熱下注の諸証を治す。 湿熱が筋骨に注ぐと、筋骨痛を起こし、下肢に注ぐと足膝灼熱、紅腫痛を起こす。 湿熱不攘、筋脈弛緩であれば、痿証になる。 もし、帯脈前陰に注ぐと、帯下混濁、臭いあるいは下部湿瘡を起こす。 小便短黄、舌苔黄膩はみな湿熱の証である。 治療は清熱燥湿をする。 方中の黄柏は苦寒で、寒で清熱し、苦で燥湿し、下焦に入る。 蒼朮は苦温で、燥湿が得意である。 二薬は協力して清熱燥湿の効を果たし、、袪熱除湿し、諸証は治る。 本方は臨床では常に病証の変化に従い、適宜加減して応用される。 湿熱痿証には豨薟草、五加皮、鹿衘草等を加え、袪風湿、強筋骨をする。 湿熱脚気には薏苡仁、木瓜、檳榔等を加え滲湿降濁をする。 湿熱帯下、色黄粘稠には芡実、椿根皮、茯苓を加え、健脾滲湿止帯の力を増強する。 下部湿瘡には竜胆草、薏苡仁、赤小豆を加え、清湿熱、解瘡毒をする。 |