二至丸(にしがん)
種類 | 補陰剤 |
出典 | 医方集解 |
組成 | 女貞子、旱蓮草(あるいは桑椹子) |
方解 | 女貞子-甘苦涼、滋陰養肝 旱蓮草-甘酸寒、養陰益精、涼血止血 |
用法 | 15gの丸剤にし朝晩各1丸を服用 |
効能 | 補腎養肝 |
主治 | 肝腎陰虚、口苦咽乾、頭暈眩暈、失眠多夢、腰膝酸軟、下肢痿軟、遺精、早年白髪等。 |
病機 | 肝腎の生血不足による症候 |
方意 | 本方は肝腎陰虚証を治す。 腎は骨を主とし、髄を生じる。腎陰虚であれば、陰精が下肢を濡潤できず、下肢痿軟を起こす。 陰精が頭を栄養できず頭昏を起こす。 足少陰の脈が舌を通して喉に着くが、陰精が上れないと舌燥咽乾を現す。 肝は目に竅を開くが、肝血が上を滋養できず、目眩を起こす。 肝は魂を蔵し、肝陰虚であれば多夢を起こす。 肝腎陰虚であれば、相火を蔵すことができず、精関が不固になる。 だから、夢精、遺精、滑精を起こす。 本方は女貞子の甘苦凉で、滋陰養肝をする。 旱蓮草の甘酸寒と配伍して養陰益精、凉血止血を果たす。 全方の薬は少ないが、性が平和で、補肝腎、養陰血でありながら、滋膩でない、平補肝腎の剤である。 |