虎潜丸(こせんがん)
種類 | 補陰剤 |
出典 | 丹渓心法 |
組成 | 酒黄柏150g、酒亀板120g、酒知母60g、熟地黄60g、陳皮60g、芍薬60g、鎖陽45g、炙虎骨30g、乾姜15g |
メモ | 知母、黄柏の苦寒で傷胃を防ぐ |
方解 | 黄柏-瀉火清熱 知母-瀉火清熱 熟地黄-滋陰養血、補陰肝腎 亀板-滋陰養血、補陰肝腎 芍薬-滋陰養血、補陰肝腎 虎骨-強壮筋骨 鎖陽-温陽益精、養筋潤燥 陳皮-温中健脾、理気和胃 乾姜-温中健脾、理気和胃 |
用法 | 10gの蜜丸にし朝晩各1丸を塩水あるいは湯で服用 |
効能 | 滋陰降火、強壮筋骨 |
主治 | 肝腎不足、陰虚内熱。 腰膝酸軟、筋骨痿弱、腿足消痩、足無力、舌紅少苔、脈細弱。 |
病機 | 肝腎陰虚、内熱によって生じた筋痿、骨痿である。 |
方意 | 本方は肝腎皆熱、陰血皆虚の証を治す。 肝は筋を主とし、腎は骨を主とし、肝腎に熱があれば陰血を耗傷して、筋骨を濡養できず、筋痿を起こす。 方中は黄柏と知母を配伍して瀉火清熱をする。 痿証には熱があり、陰血も虚なので熟地黄、亀板、芍薬で滋陰養血を果たし、肝腎の陰を補う。 虎骨は強壮筋骨で、作用は温陽益精、養筋潤燥する。 陳皮、乾姜は温中健脾、理気和胃で、知母、黄柏の苦寒の傷胃を防ぎ、滋養甘潤で補でも滞しない。 諸薬は協同して滋陰降火、強壮筋骨の効を果たす。 このように気血交流、陰陽相済、清熱健歩になる。 |