右帰丸(うきがん)
種類 | 補陽剤 |
出典 | 景岳全書 |
組成 | 熟地黄240g、炒山薬120g、山茱萸90g、枸杞子120g、鹿角膠120g、莵絲子120g、姜杜仲120g、当帰90g、桂皮60〜120g、製附子60〜180g |
メモ | 右にブ肉、途中サンシュとロッカクが熟したクコトーサン |
方解 | 桂皮-温補腎陽、填精補髄 附子-温補腎陽、填精補髄 鹿角膠-温補腎陽、填精補髄 熟地黄-滋陰益腎、養肝補脾 山茱萸-滋陰益腎、養肝補脾 山薬-滋陰益腎、養肝補脾 莵絲子-滋陰益腎、養肝補脾 枸杞子-滋陰益腎、養肝補脾 杜仲-滋陰益腎、養肝補脾 当帰-補血養肝 |
用法 | 5gの蜜丸にし朝晩各1丸を服用あるいは原方の比率に従い適宜加減し、湯剤として服用 |
効能 | 温補腎陽、填精補血 |
主治 | 腎陽不足、命門火衰、久病の気衰神疲、畏寒肢冷、あるいは陽痿遺精、あるいは陽衰無子、あるいは軟便、ひどくて完穀不化、あるいは小便自遺、あるいは腰膝軟弱、下肢浮腫等。 |
方意 | 本方の主治の諸証は病が中焦に、下焦にある等であり、症状も異なる。 しかし、病因病機は「元陽不足」である。 だから、治療は火の原を益して右腎の元陽を培する。 腎中の元陽を培補するのは、必ず「陰中求陽」をする。 すなわち、温補腎陽薬と滋陰填精薬を配伍し、培補元陽の効を得る。 方中の桂皮、附子、鹿角膠は温補腎陽、填性補髄である。 熟地黄、山茱萸、山薬、莵絲子、枸杞子、杜仲は滋陰益腎、養肝補脾である。 さらに当帰は補血養肝である。 諸薬は配伍し共に温陽益腎、填精補血を通して腎中の元陽を倍補する効を果たす。 |