定癇丸(ていかんがん)
種類 | 治風化痰剤 |
出典 | 医学心悟 |
組成 | 天麻・川貝母・姜半夏・茯苓・茯神各30g、胆南星・石菖蒲・全蝎・甘草・炒僵蚕・灯芯草・琥珀各15g、陳皮・遠志各20g、酒丹参・麦門冬各60g、朱砂9g、竹瀝100ml、生姜汁100ml |
方解 | 竹瀝-清熱滑痰、鎮驚利竅 生姜汁-温開、化痰利竅 胆南星-清火化痰、鎮驚定癇 半夏-袪痰降逆 陳皮-袪痰降逆 貝母-袪痰降逆 茯苓-袪痰降逆 麦門冬-袪痰降逆 丹参-開瘀利竅 石菖蒲-開瘀利竅 全蝎-熄風止痙 白僵蚕-熄風止痙 天麻-化痰熄風 朱砂-鎮驚寧心 琥珀-鎮驚寧心 遠志-鎮驚寧心 灯心草-鎮驚寧心 茯神-鎮驚寧心 甘草-諸薬調和 |
用法 | 丸剤にして朝晩に各1回、6gを服用。 |
効能 | ?痰熄風 |
主治 | 痰熱内擾。 男女と小児癇証、突然発作、意識不明、あるいは瘈瘲抽搐、目斜口歪、痰涎直流、叫喊作声。 癲狂。 |
方意 | 癇証はよく痰涎内結、情志失調、あるいは飲食失節、労力過度、肝風が痰を挟んで上逆し、経絡に壅閉して、清竅に阻塞することにより、突然発作する。 よく滌痰熄風法で治療する。 方中の竹瀝は清熱滑痰、鎮驚利竅をする。 生姜汁は温開で化痰利竅をする。 胆南星は清火化痰、鎮驚定癇をする。 半夏、陳皮、貝母、茯苓、麦門冬は袪痰降逆で、兼ねて傷陰を防ぐ。 丹参、石菖蒲は開瘀利竅をする。 全蝎、白僵蚕は熄風止痙をする。 天麻は化痰熄風をする。 朱砂、琥珀、遠志、灯心草、茯神は鎮驚寧心をし、解痙定癇を手伝う。 甘草は諸薬を調和する。 全方は滌痰宣竅、熄風定癇の効を果たす。 癇証の発作は軽重でもあり、急緩でもある。 病状は長短でもある。 通常、初期の頃は証候が軽いが、繰り返し発作すると正気がだんだん衰弱していき痰結がだんだん深くなる。 発作すれば発作するほど症状はだんだん重くなる。 発作するときには重点的に滌痰熄風し、その標を治す。 発作後には健脾養心、補益肝腎、あるいは調補気血をし、その本を治す。 定癇丸は滌痰熄風の方剤であるが、痰熱上擾による癇証発作を治す。 癇証は緩和すると、化痰と培本を併用する。 同時に飲食を注意し、精神を調節し、正気を補う。 長くてよく発作するものには特に正気を補う。 |