天麻鈎藤飲(てんまこうとういん)
種類 | 平熄内風剤 |
出典 | 雑病証治新義 |
組成 | 天麻9g、釣藤鈎12(後下)12g、石決明(先煎)18g、山梔子9g、黄芩9g、牛膝12g、杜仲9g、益母草9g、桑寄生9g、夜交藤9g、茯神9g |
メモ | 天馬を釣りに、夜石山に、途中黄金の牛ブクブク母に寄り添う(天釣夜石山杜黄金牛茯神母桑寄生) 肝陽上亢 |
方解 | 君-天麻-平肝熄風 -釣藤鈎-平肝熄風 -石決明-平肝熄風 臣-山梔-清熱瀉火 -黄芩-清熱瀉火 佐使-益母草-活血利水 -牛膝-引血下行 -杜仲-補益肝腎 -桑寄生-補益肝腎 -夜交藤-安神定志 -茯神-安神定志 |
用法 | 煎服 |
効能 | 平肝熄風、清熱活血、補益肝腎 |
主治 | 肝陽偏亢、肝風上擾。頭痛、眩暈、失眠。 |
病機 | 肝腎陰虚のため肝陽が上亢して肝陽化風を呈した状態。 肝陽上亢、化湿で、風陽が上擾するため頭痛、目眩、耳鳴、ふらつきが生じ、心神を擾乱すると不眠、多夢が見られる。 肝風による筋脈擾動と陰虚による筋脈不養により、振戦、筋肉の引きつり、痙攣などを呈する。 陰虚陽亢で内熱を伴うので、身体の熱感、のぼせ、ほてり、目の充血などをみることが多い。 舌紅絳、脈弦数は陰虚陽亢を示す。 本証は肝腎陰虚が基本にあるが、肝陽化風の標が主体で、陰虚は明らかではない。 |
方意 | 肝陽偏亢、肝風上擾によって、頭部脹痛、眩暈になり、肝陽偏亢で、神志に及ぼすことによって夜寝多夢、ひいては失眠になる。 治療は平肝熄風を主とし、清熱活血、補益肝腎を配伍する。 肝陽偏亢、肝風上擾によって、頭部脹痛、眩暈になり、肝陽偏亢で、神志に及ぼすことによって夜寝多夢、ひいては失眠になる。 治療は平肝熄風を主とし、清熱活血、補益肝腎を配伍する。 方中の天麻、釣藤鈎、石決明はみな平肝熄風の効があり、君薬である。 山梔子、黄芩は清熱瀉火で、肝経の熱の偏亢を起こさせない効があり、臣薬である。 益母草は活血利水で、牛膝は引血下行で、杜仲、桑寄生を配伍して補益肝腎の目的を遂行する。 夜光藤、茯神は安神定志で共に佐使薬である。 もし重病の場合には、羚羊角を加える。 |