草根木皮みな薬
 

薬膳や中医学を勉強している方、
知りたい方に送る薬膳や中医学情報

七厘散(しちりんさん)

種類 活血袪瘀剤
出典 良方集腋
組成 血竭30g、麝香0.4g、氷片0.4g、乳香5g、没薬5g、紅花5g、朱砂4g、児茶7.5g
方解 血竭-袪瘀止痛、収斂止血
紅花-活血袪瘀
乳香-袪瘀行気、消腫止痛
没薬-袪瘀行気、消腫止痛
麝香-辛香、走竄通絡
氷片-辛香、走竄通絡
児茶-渋凉、収斂、清熱
朱砂-定驚安神
用法 散剤にして毎回0.22〜1.5gを黄酒あるいは温かい湯ともに服用する。
外用は適量を酒に溶き傷口に塗る。
効能 活血散瘀、止痛止血
主治 打撲傷、筋断骨折の瘀血腫痛、あるいは刀傷出血、およびすべての無名腫毒、火傷等。
方意 本方の証は打撲傷、あるいは血瘀気滞、阻塞不通、腫痛になり、あるいは損傷血絡による流血不止等である。
治療は活血袪瘀、行気止痛、収斂止血である。
方中は主に血竭で袪瘀止痛、収斂止血をする。
紅花は補助とし、活血袪瘀する。
乳香、没薬は袪瘀行気、消腫止痛である。
気味辛香、走竄通絡の麝香、氷片を配伍し活血袪瘀薬を手伝って活血通絡、散瘀止痛を果たし、児茶は味渋性量、収斂、清熱で、血竭を手伝って止血生肌を果たす。
気は打撲によって驚かされ、気乱不安を起こす。
いわゆる「驚は則ち気が乱なり」である。
だから、朱砂で定驚安神をする。
諸薬は協力して袪瘀行気、消腫止痛、収斂清熱、生肌止血を果たす。
傷科の常用の外敷、内服薬である。
外傷の瘀血痛、あるいは流血不止にとって確かに良い効果を得るが、内傷の瘀血痛、吐血等の証にも良い効果が得られる。